岐阜市茜部菱野にある、あかなべひろせクリニック|内科・消化器内科

〒500-8268
岐阜県岐阜市茜部菱野2-15
理研メディカルビル2F

MENU

  • HOME
  • 内視鏡検査について
内視鏡検査について

内視鏡検査ってなに?

内視鏡とは、ファイバーの先端に小型CCDカメラと光源が装着された、直径5~10mm前後の細長い医療機器です。この機器を使って口や鼻、あるいは肛門から、胃や大腸などの消化管(文字通り、消化する時に食べたものが通る器管)にカメラを挿入し、状態を観察するのが内視鏡検査です。病気の有無が確認できるほか、ポリープなどについても、大きさによっては除去することができます。

内視鏡検査ではどんな病気がわかるの?

消化管の病変(がん、潰瘍、ポリープなど)は、肝臓や肺などと違い、消化管内腔の粘膜から発症するケースがよく見られます。内視鏡検査では、消化管内を直接観察できるため、早期のがんを含めた、より微細な病変まで診断することができます。また、細胞を採取して詳しく診る検査(生検)や、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんの形成に深く関係していると言われている、ヘリコバクター・ピロリ菌の有無も診断できます。さらに、内視鏡の技術を応用して規模の小さい大腸ポリープや早期がんを切除することも可能です。

内視鏡検査は痛い?苦しい?

胃の内視鏡検査を受診するにあたり、「痛い」「オエっとくる(嘔吐反射)」「お腹が張る」といった苦痛を伴うのではないかと心配される方もいらっしゃるかと思います。特に口からカメラを挿入する方法で胃の内視鏡を行う場合、舌根部(舌の付け根)にカメラが直接触れることで胴部を刺激し、嘔吐反射を起こすことがよくあります。ただ、当クリニックの内視鏡検査は、局所麻酔を施した上で、直径5mmほどの細い内視鏡を鼻から挿入する方法で検査を行いますので、舌根部に直接カメラが触れることはありません。そのため、嘔吐反射を起こすリスクも軽減できます。

経口内視鏡を使う場合でも、嘔吐反射のリスクを軽減するために、鎮静剤を使用することがありますが、その場合は、検査後、薬が身体から抜けるまでの間は休養していただく必要があります。その点、経鼻内視鏡を使用する場合は、局所麻酔を使用するので、検査が終わったら、すぐに帰宅していただけます。お車の運転も問題ありません。

大腸内視鏡については、腸に空気を挿入して観察するため、痛みを伴うことがあります。その負担を軽減するための対策として、当クリニックでは、空気の量をより少なくする工夫をこらしたり、検査中に患者さまに適宜おならをしていただいたりすることで、できるだけ痛みが出ないような検査に努めています。また、カメラを大腸に挿入する際、3カ所ほどきつい曲がり角があるのですが、「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」であり、大学病院でさまざまな症例を診てきた院長が、経験と技術を活かし、より痛みを軽減できるよう注力しています。

内視鏡検査のメリット

消化管を検査する方法は、内視鏡のほかに、バリウムを飲む、あるいは肛門から注入し、レントゲンで消化管内を透視する方法があります。バリウムを用いた透視検査は、内視鏡検査とは違い、嘔吐反射などの負担はありません。ただ、胃や大腸を直接は観察できないため、小さな病変(早期がんや大腸ポリープなど)や炎症を見過ごしやすいという点ではデメリットです。

他方で、内視鏡検査は、胃や大腸の内腔を直接観察することができるため、自覚症状がまだほとんどない段階のがんやポリープでも見落とすことなく診断しやすい点でメリットと言えます。

胃潰瘍になった野球選手のエピソード

2009年4月、ある野球選手が出血性胃潰瘍のため、故障者リスト入りしたことが報じられました。その選手はWBCの日本代表選手としても活躍しており、プレッシャーを抱えていたことから、ストレスが胃潰瘍の引き金となった可能性も考えられます。

報道によれば、彼はいつも、どの選手よりも早く球場に到着して、バッティング練習に励み、練習後は緊張しているチームメイトをリラックスさせるために、笑顔で歓談していたということです。しかし後日のインタビューでは、「実際は心が折れかけていた」と語っています。彼は、日本から海外へ渡り、メジャーリーグでもプレイしていた野球選手でもありましたが、ごく普通の人間として、ストレスと葛藤していたことを自ら打ち明けるような内容でした。

近年、ストレスと胃潰瘍の関係に関する研究が進められていく中で、心理的な変化に応じて、胃の血流や胃酸の分泌が変動することが分かっています。「ストレス社会」とも言われている現代社会で、健やかな心身を保持していくためには、タイミングよく休養をとり、ストレスとうまく向き合う方法を検討することが大切です。